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確認測定とは?濃度基準値との関係と実施の判断基準

著者・監修: 依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

確認測定とは?濃度基準値との関係と実施の判断基準

確認測定は、労働者のばく露の程度が濃度基準値以下であることを確認するために行う測定で、八時間濃度基準値の2分の1程度を超えると評価された場合に実施します(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 1-2(2)・3-1(1)/確認日: 2026-09-06)。実務では、測定の目的と対象となる作業を先に分けて確認します。

確認測定は、改善措置の効果を確かめる測定とは別の用語です。また、労働者が機器を身に着けるという外見だけで、個人サンプリング法や個人ばく露測定と同じものとは判断できません。この記事では、目的、根拠、測る対象、実施時期を分けて確認します。

確認測定とは

確認測定は、濃度基準値が設定された物質について、リスクの見積りの過程で、濃度基準値を超えるおそれがある屋内作業を把握したときに行う測定です。濃度基準値を下回っているかを確認する目的で用い、作業場そのものの管理区分を決める測定と読み替えません(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 1-2(2)・2-1(2)/確認日: 2026-09-06)。

濃度基準値以下であることを確認する測定

濃度基準値以下かを確かめるため、作業者の襟元に試料採取機器を装着し、捕集管と有機溶剤の一斗缶を描いた図
濃度基準値以下かを確かめるため、作業者の襟元に試料採取機器を装着し、捕集管と有機溶剤の一斗缶を描いた図

濃度基準値が定められた物を製造または取り扱う屋内作業場では、労働者のばく露の程度を濃度基準値以下とすることが定められています。労働安全衛生規則第577条の2第2項は2024-04-01から適用され、濃度基準値の根拠となる規定です(労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号) 第577条の2第2項/改正・適用: 2024-04-01/確認日: 2026-09-06)。

ここでいう確認測定は、物質ごとの数値を記事内で暗記するための仕組みではありません。個別物質の基準値は告示改正で変わり得るため、対象物質と作業内容を整理し、確認時点の告示本文と所管窓口で照らし合わせます。

確認する順序内容根拠と確認日
対象物質濃度基準値が設定された物質かを確認する労働安全衛生規則第577条の2第2項/確認日: 2026-09-06
作業内容濃度基準値を超えるおそれがある屋内作業を把握する技術上の指針公示第24号 1-2(2)/確認日: 2026-09-06
測定の目的ばく露の程度が濃度基準値以下かを確認する技術上の指針公示第24号 1-2(2)/確認日: 2026-09-06

実施の判断基準(八時間濃度基準値の2分の1程度)

作業内容の調査、場の測定、数理モデルの結果を集め、八時間濃度基準値の2分の1程度を判断する試料採取ポンプの図
作業内容の調査、場の測定、数理モデルの結果を集め、八時間濃度基準値の2分の1程度を判断する試料採取ポンプの図

実施の判断では、リスクアセスメントによる作業内容の調査、場の測定の結果、数理モデルによる解析の結果などを踏まえ、均等ばく露作業のばく露の程度を評価します。その評価が八時間濃度基準値の2分の1程度を超える場合に確認測定を行う考え方です(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-1(1)/確認日: 2026-09-06)。

判断は「ある業種だから必要」と一律に決めるものではありません。最大ばく露労働者が想定される均等ばく露作業を見定め、工程、物質、既存の測定記録、保護具の使用状況を確認してから、必要な評価へ進みます(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-1(2)・3-1(6)/確認日: 2026-09-06)。

八時間濃度基準値の2分の1程度は、濃度が高くなるほど推定のばらつきが大きくなり、評価の信頼性が下がることを踏まえた判断の目安です。この値を、物質ごとの濃度基準値そのものや、作業場の管理区分を決める数値として扱わないことが重要です(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-1(6)ア/確認日: 2026-09-06)。

最初の確認では、呼吸用保護具の要求防護係数を算出するため、個人ばく露測定が必要とされています。定期に行う測定では、定点の連続モニタリングや場の測定が認められる場合もあるため、測定の時点と目的を記録とともに確認します(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-2(3)ア/確認日: 2026-09-06)。

似た測定を目的で分ける

確認測定、改善措置の効果を確認するための測定、個人サンプリング法は、目的と根拠が異なります。名称の近さや身体装着機器の有無ではなく、何を確かめる測定かを先に整理すると、依頼内容や記録の読み違いを防げます。

改善措置の効果を確認するための測定

局所排気装置のフードとダクトを改善した後に、デジタル粉じん計と作業環境測定結果報告書で効果を確かめる図
局所排気装置のフードとダクトを改善した後に、デジタル粉じん計と作業環境測定結果報告書で効果を確かめる図

作業環境の改善措置の効果を確認するための測定は、労働安全衛生規則第42条の6に定められ、労働安全衛生法第65条の3第2項に対応します。これは確認測定とは別概念であり、第三管理区分に関する改善や再評価の流れで行う測定を、確認測定と呼び替えません(労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号) 第42条の6、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号) 第65条の3第2項/2026-10-01施行/確認日: 2026-09-06)。

2026-10-01に施行される制度では、労働安全衛生法第65条の3第2項の測定も作業環境測定として位置づけられます。一方で、同項は労働安全衛生法第119条第1号に列挙されておらず、確認測定の実施要否と罰則を短絡させないことが必要です(労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令(令和8年厚生労働省令第116号)労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行等について(基発0730第2号)/公布: 2026-07-29/施行: 2026-10-01/確認日: 2026-09-06)。

個人サンプリング法と個人ばく露測定

作業者の襟元の試料採取機器、単位作業場所の作業環境、呼吸域を並べて個人サンプリング法と個人ばく露測定を分ける図
作業者の襟元の試料採取機器、単位作業場所の作業環境、呼吸域を並べて個人サンプリング法と個人ばく露測定を分ける図

個人サンプリング法は、労働者に試料採取機器を装着して、単位作業場所の作業環境を評価する方法です。個人ばく露測定は、労働者の有害な因子へのばく露の程度を把握する測定であり、両者は目的と評価単位が異なります(作業環境測定法(昭和50年法律第28号) 第2条第3号、労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律の一部の施行等について(基発0730第2号)/2026-10-01施行/確認日: 2026-09-06)。

個人ばく露測定の対象となる場面と実施者の要件は、個人ばく露測定の基礎記事で確認できます。金属アーク溶接等作業に関する身体装着機器を用いる測定は、溶接ヒューム測定の記事で、対象となる作業場と時期を分けて整理しています。

測定目的根拠何を測るか2026-10-01以降の位置づけ
確認測定ばく露の程度が濃度基準値以下かを確認する技術上の指針公示第24号 1-2(2)労働者のばく露の程度労働安全衛生法第65条の3第3項の、必要に応じて行う測定に対応。確認日: 2026-09-06
改善措置の効果を確認するための測定作業環境の改善措置の効果を確認する労働安全衛生規則第42条の6、労働安全衛生法第65条の3第2項改善後の作業環境作業環境測定として位置づけ。施行: 2026-10-01、確認日: 2026-09-06
個人サンプリング法単位作業場所の作業環境を評価する作業環境測定法施行規則第3条第1項第1号イ場の濃度作業環境測定の方法の一つ。確認日: 2026-09-06

実施時期と測定の方法

確認測定の実施時期と方法は、結果と作業の状況を分けて確認します。測定を依頼する前に、対象物質、作業の変化、既存結果、保護具の使用状況を整理しておくと、測定の目的を共有しやすくなります。

実施の頻度と試料採取(呼吸域・身体装着)

呼吸域に採取口を置いた作業者の襟元の試料採取機器と、6月ごとの確認を示すカレンダーを描いた図
呼吸域に採取口を置いた作業者の襟元の試料採取機器と、6月ごとの確認を示すカレンダーを描いた図

確認測定の結果が濃度基準値を超えている作業場では、少なくとも6月に1回実施します。八時間濃度基準値の2分の1程度を上回るものの濃度基準値を超えない作業場では、一定の頻度で実施することが望ましいとされています(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-2(1)・3-2(2)/確認日: 2026-09-06)。

試料空気の採取は、作業に従事する労働者の身体に装着する試料採取機器を用いて行い、採取口は呼吸域の濃度を測るのに適切な部位に装着します。個別物質ごとの試料採取や分析の方法はここでは扱わず、対象物質に対応する一次資料を確認します(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 4-2-1/確認日: 2026-09-06)。

よくある質問

確認測定は、作業環境の改善や場の評価と同じ言葉で扱わず、目的と根拠を分けて確認します。個別の該当判断は、工程と対象物質を踏まえて所管窓口や専門家へ確認してください。

確認測定はいつ行いますか

リスクアセスメントの結果、労働者のばく露の程度が八時間濃度基準値の2分の1程度を超えると評価された場合に実施します。結果が濃度基準値を超えている作業場では、少なくとも6月に1回実施します(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 3-1(1)・3-2(1)/確認日: 2026-09-06)。

改善措置の効果を確認するための測定と同じですか

別の測定です。確認測定はばく露の程度が濃度基準値以下であることを確認するもの、改善措置の効果を確認するための測定は作業環境の改善措置の効果を確かめるもので、根拠と目的が異なります(化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(令和5年4月27日 技術上の指針公示第24号) 1-2(2)、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号) 第42条の6/確認日: 2026-09-06)。

濃度基準値の数値を記事で確認できますか

個別物質の濃度基準値はこの記事では掲載しません。濃度基準値は告示改正で追加・変更され得るため、確認する物質と時点を明らかにし、告示本文と所管窓口で確認してください(労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号) 第577条の2第2項/確認日: 2026-09-06)。

まとめ

確認測定は、ばく露の程度が濃度基準値以下であることを確認するための測定です。改善措置の効果を確認するための測定、個人サンプリング法、個人ばく露測定とは、目的と根拠を分けて扱います。対象物質、作業内容、既存記録を整理し、個別の実施判断は所管窓口や専門家へ確認してください。

出典

著者・監修

依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。作業環境測定・特殊健診の義務の対象と方式別の費用実勢について、e-Gov・厚生労働省・都道府県労働局の登録簿等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。

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